中学受験マンガの金字塔!2月の勝者のおすすめポイント・感想!
こんにちは!関西の中学受験ブログのマグロです。
中学受験に挑戦する小2の長女(エビちゃん)と年中の長男(サーモンくん)がいます。
今回は、首都圏の中学受験を舞台に描いたマンガである「2月の勝者」について紹介したいと思います。
私は関西なので関東(首都圏)とは少し事情が違いますが、臨場感があって、とっっっっても参考になって面白いです!
中学受験を検討する全家庭に推奨のマンガです!
※以下、作品のネタバレを一部含みますので、閲覧に注意してください。
2月の勝者とは?
このブログの読者には改めて説明する必要も無い気もしますが、「2月の勝者」について、どのようなマンガなのか簡単に説明します。
「2月の勝者」は、首都圏の中学受験進学塾(桜花ゼミナール)を舞台にした、中学受験を題材とするマンガで、2024年2月5日現在で20巻まで発刊されています。
ちなみに、メインの舞台となる桜花ゼミナールは架空の進学塾です!
登場する塾講師も塾生も、もちろん架空です!
中学受験の「実情」や、「進学塾のあるある」「中学受験家庭のあるある」「中学受験生のあるある」等々をふんだんに盛り込み、リアルに近いかたちでマンガ内に再現されています。
作者の高瀬先生は、徹底的に中学受験のリアルを取材したのだと、感じられます!
そんな、中学受験マンガの金字塔である「2月の勝者」を、おすすめポイントにマグロの感想を添えて紹介したいと思います。
おすすめポイント1 リアルな進学塾あるある
2月の勝者は、進学塾の「リアルな本音・裏側」まで切り込んだマンガになっています。
リアルな「進学塾あるある」から、いくつか内容を紹介したいと思います!
①塾講師は教育者ではなく「サービス業」
主人公であるカリスマ塾講師の「黒木 蔵人(くろき くろうど)」は、塾教師は教育者ではなく「サービス業」だと言いきっています。
電車に例えてマンガ内で説明していますが、中学受験(私立中学)は目的地(最終学歴である高偏差値の大学)への特急券であり、特急券を販売する業者が進学塾の講師であると。
ある意味プロとして徹していると言えます!
マナーや挨拶等を教え込む進学塾もあると聞きますが、親が塾に一番期待することは「志望校への合格」です。
そのサービスを提供しているのですから、他のことを優先するあまり「志望校合格へのサービス」がおろそかになってしまっては、元も子もありませんよね。
②子ども達は「新規顧客」、親は「スポンサー」
塾講師は「サービス業」にも繋がる話ですが、進学塾は営利企業です。
そして、売上・利益の源泉となるのは「生徒」です。
そのため、進学塾では生徒を獲得しなければ、塾講師の給料を払えませんし、家賃や電気代等の固定費も払えません。
生徒(新規顧客)を獲得し、親(スポンサー)にお金を出してもらうことが、進学塾を運営していくうえで必須です!
当たり前と言えば、当たり前の話なのですが、売上や利益を露骨にアピールしている業界では無いので、真実にビックリする人もいると思います。
③成績の良い順で「生徒を優遇」
最難関校・難関校への合格実績は、進学塾にとって何よりの「宣伝」になります。
そのため、進学塾では「成績上位層」に手厚く、「成績下位層」は冷遇される。
営利企業である進学塾では、そのようなことが起こり得るのです。
マンガの中では、「災害時の避難経路」までも成績の良い順で優遇している塾が登場します!
現実でここまであからさまな進学塾は無いと思いますが、多かれ少なかれある話だと思います。
④成績下位層の生徒は「お客さん」
進学塾の宣伝のためにも、成績上位層の生徒には最難関校・難関校に受かって欲しい。
では、成績下位層に進学塾が何を求めているかというと、「塾を辞めずに、お金を落としてくれること」です。
何とも厳しい現実です。。。期待されないのはショックな感じですよね。。。
まあ、進学塾側の事情を考えると、もっともな話なので、塾には期待されなくても、親は子どもに期待するようにすることが大事ですね。(期待の掛けすぎも当然良くないですが)
⑤毎月の塾代以外の「講習料(オプション料)」
月謝を調べて「これくらいならば支払えるかな」というくらいの感覚で進学塾に通うと、大変なことになります。
進学塾は月々の塾代に加えて、様々な講習料(オプション料)がかかるのです。
代表的なものとしては「春期講習」「ゴールデンウィーク講習」「夏期講習」「冬期講習」等々があり、これらは月謝とは別料金です。
進学塾によっては、「勉強合宿」「正月特訓」「志望校別特訓」何てのもあったりします!
むしろ月謝よりもオプションの方が高くなるケースも多いので、月謝がやっと捻出できるくらいの家庭は、中学受験を再考した方が良いでしょう。
⑥塾講師には「クリスマス」も「お正月」も無い
「冬期講習」や「お正月特訓」をやっているのですから、生徒だけではなく進学塾の塾講師も大変です。
世の中が浮かれている「クリスマス」や「お正月」ですが、塾講師にはそんな暇はありません。
なかなかのブラックですよね。。。
進学塾の塾講師は、中学受験が終わった直後(関西だと2月、関東だと3月)くらいしか、まとまった休みがとれないので、塾講師に憧れる人は頭に入れておいた方が良いでしょう。
おすすめポイント2 リアルな中学受験家庭あるある
2月の勝者では、中学受験に挑戦する家庭の「リアルな様子(ありさま)」が描かれています。
リアルな「中学受験家庭あるある」から、いくつか内容を紹介したいと思います!
①父親が中学受験に関心の無い家庭
母親は子どもの成績や進路のことで頭を悩ましているのに、父親は無関心でスマホでゲームをしている。
2月の勝者に登場する家庭の一つですが、現実でもこのような家庭は多いのではないでしょうか。
女性の社会進出が進んだとはいえ、未だに子育ては母親が中心となっている家庭は多いです。
最近では働き方改革が進んでいるので、父親も積極的に子どもの中学受験に関わって行きましょう!
②父親が自分の勉強方法・ノウハウを押し付ける家庭
父親が塾に行かずに、公立高校から国立大学(旧帝国大学)に行ったため、「自分の勉強方法が正しい!」と信じて、息子に押し付けている家庭が、2月の勝者には登場します。
まあ、自身の成功体験から抜け出せないのは、勉強以外でもよくある話ですよね。
③母親が有名私立中学以外は検討もしていない家庭
子どもの中学受験を、いわゆる「ブランド化」している母親が2月の勝者には登場します。
有名校に憧れるのは良いのですが、その理由が「ママ友に自慢したいから」とか「知り合いに羨ましがられたいから」というのは、当然ズレています。
心の中で少しはそのような気持ちがある人もいると思いますが、心の奥底にしまっておきましょう。
④親が中学受験に干渉せず、子ども任せの家庭
子どもが自発的に勉強を行って、自分の意志で志望校を決める。
そのような家庭も2月の勝者には登場します。
主体はあくまで子どもであって、親は「サポート」に徹する。
ある意味、理想的な中学受験家庭と言えると思います。
そんな家庭って存在するのですよね。。。我が家の状況を考えると、都市伝説レベルですが。笑
⑤親族が全員有名私立学校出身の家柄の家庭
親族が全員、慶応大学や早稲田大学の出身である家庭、いわゆる「家柄の良い家庭」というのは、現実世界でも存在します。
そのような家柄の家庭は、早い場合ではそもそも中学受験ではなくて、小学受験(幼稚舎・初等部)から、有名私立を狙う家庭も存在します。
2月の勝者では、小学受験で有名私立に入学できなかったため、中学受験でリベンジを試みる家庭が登場します。
他人からみると、「どうしてそこまで。。。」と思ってしまうのですが、親からしたら親族のプレッシャーは、とてつもないのだと思います。
⑥高校受験回避のために中学受験をする家庭
性格的に中学校では「内申点」を稼げそうにない子どもが、中学受験を行う。
2月の勝者で登場する家庭の一つですが、現実でもこのような家庭は多いと思います。
我が家でも、高校受験における内申点制度は、中学受験にチャレンジする理由の1つです!
おすすめポイント3 リアルな中学受験生徒あるある
2月の勝者はメインの舞台である進学塾(桜花ゼミナール)を通じて、様々な特徴を持った「中学受験生徒」が登場します。
リアルな「中学受験生徒あるある」から、いくつか内容を紹介したいと思います!
①親に隠れてゲームをする生徒
親からは「勉強しなさい!」と言われているものの、ゲームの欲求には勝てず、自分の部屋で隠れてゲームをする。
2月の勝者に登場する生徒の出来事ですが、どこの家庭でも起こりそうですよね。
そういうマグロも、受験生の時に親に隠れてゲームしていました!
②良い点を取りたいためにカンニングする生徒
悪い点をとると親に怒られる → でも、どれだけ頑張っても良い点がとれない → カンニングをする
2月の勝者に登場する生徒の話ですが、子どもは親が想像する以上に親の期待に敏感なものです。
過度の期待はプレッシャーになります。
カンニングした子どもを責めるのではなく、プレッシャーをかけてしまった自分を責める親であるよう心掛けようと思います!
(もちろんプレッシャーをかけないことが第一ですが)
③OB・OGと会って、やる気がアップする生徒
進学塾のOB・OGに実際に会い、憧れから中学受験へのやる気がアップする生徒が2月の勝者には登場します。
先輩はカッコ良く見えるので、現実でも効果がある方法だと思います!
ただ、現実の進学塾でOB・OGを呼んで座談会を開いてくれる塾は聞いたことありませんが。。。
もし、現実にこのような効果を得たいなら、中学校の見学会に参加するしかないと思います。
④夏場の弁当で食あたりになる生徒
中学受験の過渡期である6年生では、朝から晩まで進学塾で勉強するといったことは、当たり前に行われます。
高校受験や大学受験ですら、そんなに勉強しない人も多いと思いますが。。。小学生恐るべしですよね。
終日、進学塾にいるため「お弁当」を持っていく必要があります。
夏場だと。。。お弁当が暑さで傷んでしまい、食あたりを起こす生徒が出るのが、中学受験進学塾の生徒あるあるのようです。
当然のことですが、肝に銘じておきたいと思います!
⑤運動会で怪我をする生徒
中学受験の「受験生」とはいえ、受験生である前に「小学生」ですから、小学校の行事には当然参加します。
そんな小学校の行事の中でも「運動会」は一大イベントです。
騎馬戦とか組体操とかは、運動会の花形種目です!
2月の勝者の中では、運動会で「怪我」をしてしまう生徒が出ます。
運動会は接触が多い競技もありますし、現実でもこのようなことは起こり得るでしょう。
マンガの中では、塾の先生が「右腕じゃありませんよね!?」とか「利き腕じゃなくてよかったあ~」とか言っていて、リアルだなあと感じました。
⑥塾から脱走する生徒
一瞬塾に行って、入塾記録だけをつけて、塾から脱走する生徒が2月の勝者には登場します。
朝から晩まで勉強漬けの受験生の気持ちを考えると、わからなくもないですよね~。
我が子が実際に脱走した際は、どのようにフォローしたら良いか思いつかないですが、少なくとも叱らないようにしようと思います。
おすすめポイント4 塾生同士の友情
2月の勝者には様々な中学受験生(塾生)が登場するのですが、その塾生同士の「友情」も2月の勝者の見どころです。
思わずウルッときてしまうような、塾生同士の友情について、内容を紹介したいと思います!
①同じ志望校同士の友情(男子偏)
最初は馬が合わない男子同士が、ある事件をきっかけに認め合い、師弟のような関係となり、最終的には同じ最難関私立中学校に挑戦する。
そのようなドラマが2月の勝者にはあります。
私は、涙無しには読めませんでした。
息子(サーモンくん)の中学受験挑戦はまだまだ先ですが、このような関係性の塾仲間ができたら、それだけで中学受験に挑戦して良かったなあと思えることでしょう。
②同じ志望校同士の友情(女子偏)
天才型と努力型の女子が、お互い「あんなふうになりたい」という思いを持っていて、お互いの苦手教科を教え合いながら同じ中学を目指す。
そのような女子同士の友情も2月の勝者で描かれています。
すごく良いコンビで、見ていてホンワカします!
娘(エビちゃん)もこんな塾仲間が出来たら、勉強のやる気が大幅アップ間違いなしだなあ、と妄想しながらマンガを読んでいます。
おすすめポイント5 リアルな中学受験の結果
リアルといってもマンガだからハッピーエンドで終わる。。。というようなことは2月の勝者では一切ありません。
塾生の全員が全員、思い通りの受験結果が出ないのです。
ネタバレになるので、詳細なことは書きませんが、実にリアルなので、ぜひ結末は自分の目で確かめて欲しいです!
最後に
2月の勝者は、これから中学受験を検討する家庭には、ぜひとも読んで欲しいマンガです。
中学受験の基礎・実情がマンガで学べるので、とってもオススメですよ!
最後まで読んで頂き、ありがとうございました!